いつも「心に刻みたい人生哲学のはなし」をお楽しみいただきありがとうございます。
成田儀則メールレター事務局です。
第109回「夢が見つからないあなたへ」をお届けします。
「夢が見つからないのはいけないこと?」「苦手なことから逃げてはいけないの?」。
多様な生き方がある現代社会。だからこそ、どんな時でもブレない自分でありたいですよね。今回も、自分らしく成長していきたいあなたのための「人生哲学」をお届けします。
ホスト / 成田 儀則(メンタルサポーター)
聞き手 / 早川 洋平(プロインタビュアー)
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③テキスト
夢や生きがいがなくたって、良い
早川 一つ目のテーマは「夢が見つからないあなたへ」。僕自身には、夢があって、それに向かって生きていて。夢があって良かったと実感することも多いんですが、一方で最近は「ドリームハラスメント」という言葉があるらしいんです。
夢を持つことを強要するハラスメントだそうで、たしかに言われてみれば、誰もが夢を持っているわけじゃない。「ドリハラ」のプレッシャーに押し潰されてしまう方もいるかもしれません。成田さんは、夢を持つことについてどう思いますか。
成田 夢や、それに深く関係する生きがいって、持っていることが偉いと評価されがちですよね。でも「あなたの生きがいは?」なんて聞かれて、パッと答えられる方ばかりじゃないと思います。
たまたま私にも、夢があっただけで。早川さんの言うとおりあって良かったと思いますが、夢があることが「すごい」わけではありません。なくても、全く問題ないと思います。
早川 これだけ情報に溢れている世の中だと、どうしても夢を持っている方が目立ちますけど。それぞれの生き方がありますもんね。
成田 実業家の中村文昭さんは、こんな風におっしゃっているんです。「頼まれごとは試されごと」。人から何か頼まれて求めてもらえた時が、自分の力を発揮するチャンス。だから、精一杯の力でお返ししようよ、と。
一生懸命やることによって人が喜んでくれたら、すごく嬉しいですよね。「頼まれごとは試されごと」の精神で行動することで生きがいが見つかって、夢に繋がるかもしれません。
早川 なるほど。
成田 「自分が何をしたいか」が大事なのはもちろんです。けれど、それだけに捉われるのではなくて、人に求められる力を発揮することで見えてくる「自分」もいます。
シスターの渡辺和子さんが執筆された『置かれた場所で咲きなさい』という本は、ベストセラーになりました。
早川 大きな話題になった作品ですよね。
無理やり夢を探して見つけられないことに苦しむ必要はなくて、置かれた場所で頑張ればいい……。
成田 そう思います。
それから、特に夢がなく、置かれた場所、つまり今の職場などでもやりたくない仕事をしている方もいると思います。「自分のやりたいことってなんだろう」と悶々としながら毎日を過ごすよりは、まず置かれた場所で頑張る、でいい。人から頼ってもらったことに対して精一杯努力をして貢献すれば必ず、未来は好転していきます。
夢を見つけられない、生きがいを感じられないことに対して不平不満を言っているうちは、いつまでもネガティブな気持ちから抜け出せないままです。
早川 自分の目の前にあるものや、置かれた場所に感謝することが大事なんですね。
成田 夢がなくても全く問題ありません。ただ、できれば目標は、小さくても設定してみることをおすすめします。どんなことでも、やってみたいと思えたらこまめに目標を立てて達成する。その経験がイキイキとした毎日を作りますから。
早川 そうですよね。夢や目標に対するアンテナを張っておいて、見つかったらどんどん挑戦していく。そんな風に過ごしていきたいと思います。
苦手なことから逃げない方が良い理由
【質問】
なぜ、苦手なことから逃げてはいけないのでしょうか。
私の両親は、私にお説教する時にいつもこんなことを言います。
「苦手なことから逃げてばかりでは、生きていけないよ。苦手があるのは当たり前で、失敗してもいい。けれど、立ち向かってこそ人間として成長できるんだよ」。
けれど私は、好きなことにだけ取り組んでいても成長はできると思います。(10代・女性)
成田 10代の方もこの番組を観てくださっているのは、とてもありがたいことですね。
早川 いやあ、本当ですね。
成田 大前提として、自分の人生は全て自分次第です。
ご両親がどんな考えを持っているかはあまり関係なく、自分が今何をするか、どんな行動を選ぶかによって未来が決まってくる。この大事なポイントを、よく理解しておいてほしいと思います。
そして、この方のおっしゃる通り好きなことに真剣に取り組めば、楽しみながらスキルを伸ばせるという意味で成長できると思います。
ただね。苦手でも、やらなきゃいけないことってありますよ。
早川 必ずありますよね。それがたとえ、大好きで得意な仕事や趣味に関することでも。
成田 そうそう。避け続けることは絶対にできないんですよ。
となると、やりたくないけれど未来の自分のためになることは、やるべきです。
早川 未来の自分のためですもんね。
何を努力するか避けずに頑張るかを選択して、自分で自分の未来を決めるのって、すごく大切なことだと思います。
成田 食生活で例えると、より分かりやすいと思います。
大好きな揚げ物ばかり食べて苦手な野菜は一切食べない。そんな生活をしていたら、若いうちはいいかもしれませんが、歳を重ねてから身体に支障をきたします。怖いことに、歳をとってみないとどう影響してくるか分からない。
早川 それで身体が満足に動かなくなったら……。そう考えると、今は苦手でやりたくないことでも、将来のためにやるべきですね。
食生活だと、若いうちから取り組む大切さが分かりやすいですが。正直、人生においてやるべきか判断がつかないこともありますよね。というか、判断がつかない、つけられないことの方が圧倒的に多い。
それでもやっぱり、自分の責任において選択して判断していくしかないんでしょうか。
成田 そうです。自分の人生は全て自分の責任。ご両親や周囲の意見に触れながら、最終的には自分の考えを見つけましょう。
早川 なるほど。
ご両親の考えで人生の全てが決まるわけじゃないし、さらにいえばずっと近くにいてくれるわけじゃないですもんね。
成田 誰かの発言に捉われすぎる必要はありません。今回の質問から派生した話になりますが、人生は「早く自立したもん勝ち」です。
自立するには健康な身体と生きていけるだけのお金が必要ですし、色々な人間関係を大切にしていかなきゃいけない。今の自分が未来の自分にしてあげられることを考えながら、この手で未来を作るんだという認識を持って、自立し、選択していってほしいと思います。
まだ10代。若いうちに自立できれば、必ず、もっともっと自由で素晴らしい人生を掴むことができますよ。
(了)
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